日常

2022年9月30日 (金)

寝かしつけ

寝かしつけが一番きびしかったのは、上の子が1歳くらいのときでした。寝たと思ってベビーベッドに寝かせると、ふぇ〜ん。背中スイッチが入った。あかん、やりなおし。

天気が悪くなければ、23時であろうが、朝の5時であろうがベビーカーに乗せて、散歩。あ、新聞屋さん、おはようございます、ということも、けっこうありました。

今から思えば、寝かせるのはベビーベッドではなく布団のほうがよかったかもしれません。あくまでうちは … ですが。その教訓をいかせて、下の子を寝かせるのはちょっと楽になった感じです。

уложить ребёнка спать という表現があります。これを検索すると、寝かしつけの秘訣が見つかるかも。

 

2021年9月10日 (金)

まぼろしざか

『幻坂(まぼろしざか)』(有栖川有栖 著)は、ひらがなが読める子どもと一緒にペラペラめくってもかなり楽しめました。

 

短編のはじまりは それぞれ、坂の写真、漢字とひらがなによる場所の名前(清水坂 きよみずざか など)です。さらに、七つの坂を記した地図も載っています。地図にはさすがにふりがながないので、これは大人が補います。

 

子はいつの間にか、どの坂が家から一番近いか・遠いか、どの坂とどの坂が近いか などをなんとなく理解したようです。

 

愛染坂 いこか。そうしよか。で、散歩が始まります。愛染坂をおりて、清水坂をチラ見して、天神坂をのぼる、いや、せっかくだから階段をえっちらおっちらして安居神社にお参りして、で、結局 天神坂をのぼる … しんどい。「上りがあれば下りもあるよ、人生は」などというありきたりな表現ではなくて、坂の上がり下がりがいろいろ教えてくれると思います。

 

話の内容はまだまだこれからです。坂のうち、子が「こわいから帰る」と嫌がった口縄坂。不思議なことに、この本の「口縄坂」も こわいのはこわいですが、ちょっとオトナなストーリーです。これは当分の間 内緒にします。

 

——

подниматься, подняться 上る — спускаться, спуститься 下る

 

 

2021年6月 6日 (日)

がたんごとん

電車ではときどき音楽をききます。騒音を軽減してくれるイヤホンを使っています。

ある晩も、着席、イヤホン、ノイズキャンセリング。ただ、この日はいつもより頭がぼーっとしていました。「周囲の音が自分には聞こえにくい => 自分の音が周囲にも聞こえにくい」という、不可解な理屈が脳内にできあがってしまったようです、あと少しで歌いそうでした。

вагон — в вагоне — шум в вагоне
“車両” 関連です。

2021年3月25日 (木)

『いるの いないの』

こわい本があるものです。子ども時代の拙者が読んだら、最後の最後で泣いたに違いありません。

うち(もうすぐ年中)はこんな感じでした。はじめのころは、暗いところで本の半分くらいまで演出たっぷりの読み聞かせをしたら子の目に涙が、うっ、泣きそう。次の段階では、ちょっと不愉快になって「こわいから本屋さんに返しに行く」と無茶なことを言いました。

結局、おちつくところにおちついて、今では愛読書の仲間入りです。おちつくところとは、おそらく、「こんなこわいことはうちではおきない」というのを、繰り返し繰り返し説明されて、理解したというのがひとつ。あとひとつは、「あれはいったい誰やねん?」、「ごはんはどうやって食べてんねん?」という、話の展開を楽しめるようになったことだと思っています。

しかし、こわかったです。

怪談えほん (3) いるの いないの、京極 夏彦 (著)、東 雅夫 (編集)、町田 尚子 (イラスト)。

тёмный — темнота — в темноте
“暗い” 関連です。

 

2019年9月11日 (水)

買い物メモ

予定表を見て「自宅、運動会」ってどういうこと … みたいなお話しをずっと前に書きました。

似たようなことが、買い物メモでも起こります。拙者は悪筆なので、後で見てわかりやすいように、漢字は避けてカタカナを使うことが多いです。さらに急いでいるときは、ローマ字か英語かよくわからないような略語を書きます。先日は、ドラッグストアに来てから、"3n" というメモを見て、はぁ?と悩みました。

n を3つ買うんか?しかし、n ってなんや?う~ん、とりあえず帰宅して確認することに。

は、は、歯磨き粉かい!
зубная паста …

 

別の時は "TP" で悩みました。P はペーパー。でも、どっちのペーパーも最近買ったような。これも、

は、は、歯磨き粉かい!
toothpaste

 

またか!

 

 

 

 

 

2019年8月23日 (金)

いやいや да!

少し涼しくなった夕方は、ときどき、子を公園で遊ばせています。帰宅がおそくなると、風呂やご飯のタイミングがずれてくるので、帰るときははっきりそう伝える必要があります。が、

そろそろ帰ろか? いやや。
おうちでごはん食べよか? いやや。
帰って風呂 はいろか? いやや。
… … …

無理に連れて帰ると、これまたあとあとしんどいです。どうしたら良いんでしょうか。

これは、「いやいや да!」 なんです。да ダー は yes みたいな感じです。無数のいやいやの中に、この да をなんとか導き出すのが、いわゆるコミュ力というものです。おもしろいことに、意味のわからない言葉でも、音の響きが気に入ったり、爆笑したりすることもあります。先日は、

いやいや ja!
いやいや yeah!
いやいや я!
いやいや いぇ!
いやいや うぃ!
ここまできたら、やっぱり
Yeah! めっちゃホリディ
やで(どこが やっぱりや)。

などとブツブツ言っていたら、Yeah! めっちゃホリディ の語感が気に入ったようで、いきなり笑い出したあとで、素直に帰宅の準備に付き合ってくれました。作者のみなさんに感謝しています。

 

2019年3月11日 (月)

音読

音読は難しいです。東京方言・共通語で書いてあるんだろうな… という本は、そのままで拙者が読むのはしんどいです。ただ、あまり「ことばことばしていないことば」があれば、それは助かります。何を言っているのかというと、声に出すと楽しいことばがあって、ことばのもつ内容と形式のこまごましたことを度外視して遊べると思うのです。

今更なのですが、内田莉莎子訳『おおきなかぶ』の「うんとこしょ、どっこいしょ」は、日本語の世代や地域の方言を超えて、おもしろいでしょう。おそらく日本語スタンダードなんですね。

実は、この「おおきなかぶ」の話はロシア語の教科書に出てきます。文法学習の脈絡はそれなりにあるのですが、もう、「うんとこしょ、どっこいしょ」でエエやないかと、ふと考えないこともないです。だめでしょうが。

ロシア語は "репка かぶ" < "репа かぶ" です。ただ、репка があまりに偉大です。


2019年2月21日 (木)

焼く

「焼く」ときいて、何を思い浮かべるでしょうか。魚を焼く、焼き肉、日焼け、世話を焼く … などがありますね。連想ゲームみたいです。「ケチャップを焼く」というのはいかがでしょう。あまり使わない表現だと思います。しかし、拙者は最近 この「ケチャップを焼く」という表現を見て、心にグッときました。それは、ナポリタンの作り方です。これまでは、深く考えずにケチャップをからめていたのですが、水っぽい感じもするし、味にちょっとひねりがないので、どうしたものかなという課題を、ずっと先送りにしてきたのです。もしかすると、レシピには専門家のアドバイスがあるかもしれないと思って探してみたら、土井善晴先生の文章が見つかりました。

少しかさが減って全体がなじんできたら、トマトケチャップを加える。ざっと混ぜたら、触らずにケチャップもじっくりと焼き、時々上下を返す !

ポイント ケチャップを「焼く」ということを覚えてください。これでぐっと味に深みが出ます。

先生、ありがとうございます。ケチャップを焼くんですね、やっとわかりました。適当にこねくりまわしていたのがうそのようです。みんなでおいしくいただきました。「焼く」からの連想に「ケチャップ」が新たに加わりました。

出典:きょうの料理レシピ 2014/05/22(木) 土井善晴のホッとするごはん ナポリタン スパゲッティ

ロシア語は 連想 "ассоциация" です。この単語、いろんな分野で使われるみたいで、調べていけば楽しそうです。


2018年12月 9日 (日)

ぬら

「気に入っている」という意味がある露語単語をあえてカタカナで表現すれば、ヌラーヴィッツァが近いかなと思います。はじめの ヌ はナ行の子音部分です。この単語を始めて習ったときは、おもしろい発音だなと感じました。ヌラです、ヌラ。しかも、ラはロシア語のラですから、舌が多少 ぶるぶるします。それで、ヌラです、ヌラ(しつこい!)。日本語で ヌラ … の単語はいくつかあるようですが、やはり、イチオシは "ぬらりひょん" です。おくはらゆめ作『ようかいしりとり』によれば、「ぬらりひょんは しらない あいだに ひとの いえで のんびり していくぞ。」とのことです。

帰宅したらアイスがひとつ減っていた

みたいなことがあれば、たぶんぬらりひょんがいてたんでしょう。そして、そのぬらりひょんは、自分がアイスを食べたことを忘れている自分自身なのかもしれません。拙者が授業中にヌラーヴィッツァをとりあげることがあったら、こんな ぬらりひょんを思い出しているはずです。

2018年11月12日 (月)

気まずい沈黙

ずっと前のことです。言葉が出たと思っていたら、ひたすら話すわ話すわ、寝るとき以外はぜんぶしゃべってるのかお前は … という時期の子と、マンションでエレベーターを待っていました。近所のご婦人がいらっしゃったので、こんにちは … とご挨拶。

次の瞬間、子がご婦人にむかって叫びました。「ろくろくび!」

背筋が凍るとはこのことです。

拙者:失礼なことで申し訳ありません。
ご婦人:いえいえ。

しかし、子が続けました。

「びんぼ!」

子を注意しましたが、気まずい沈黙です。もうダメな感じです。でも、ご婦人がおっしゃいました、「"ようかいしりとり" やね(笑)」

助かりました。これは、"ろくろくび -> びんぼうがみ -> みつめこぞう" という歌詞でもあり、絵本でもあります。これをご存じのマダムでよかったです、ほんとうに。

今日のロシア語は "неловкое молчание 気まずい沈黙" です。

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